ベランダで飼っている盆栽や観葉植物たちが、茶色一辺倒だった冬の時期を過ぎ、少しずつ芽が出るようになってきた。
新しい葉をつけ始めると、彼らが生きていることを実感する。
新しい葉が出てくるこの時期は、彼らを見るだけで元気が出てくる。
日本は1月と4月に、新たな気持ちを持つ時期がやってくる。
その、二つがあることに感謝したい。
4月の存在感
日本だけだろうか、その季節に「新しい」という意味を見出しているのは。良くわからないけれど。
桜の咲く季節で、何かを始めるのにちょうど良い気候だから、昔の人は4月をその時期に設定したのかもしれない。
そしてその風習は私の中にもきちんと備わっていて、この季節になると、なんとなく嬉しくなってしまう。
社会人になると
だけど社会人になると、当然だが4月はただの、12月あるうちのひとつという感覚になってしまう。
4月になっても環境は変わらず、新しいことを始めようという気持ちが芽生えるようなことはないのだ。
まぁ、それはそれでしょうがないのだろう。職場は学校ではないから、4月になるからと言って定期的に配置換えを行うようなことはしないからだ。している企業があるかもしれないけど。
だからこそ、私は、ベランダに棲む観葉植物たちのことを観て、そういう気分を得るのかもしれない。
彼らは生きているために、葉を身に付ける。シンプルに、彼らの生を全うするために、葉を身に付けているだけなのだろう。だから、彼らは私がそんな気分に浸っていることを知らない。
知らないからこそ、良いのかもしれない。