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読書感想文

6月15日 ハンチバック 市川沙央 ★★★☆☆

ようやく読める機会があり、読みました。 芥川賞を受賞した時の会見で、作者の素性というか人間的な特性を先に見てしまったので、彼女の自伝的小説なのかなと先入観を多大に抱きながら読み進めました。私の知り得ない人の生活をつぶさに見ることができた、とても良い機会でした。私が今見えている視点では、言葉に表すことができないくらい自然なことでも、ある特性を持つ人にとってはとてもできないことってあるんだな。 どこま […]

12月16日

またしばらく、日記からご無沙汰してしまいました。 日常が忙しかったのかというと決してそんなことはなく、働いたり、笑ったり、クスリと笑ったりしていましたところ、この日記を書くのが少し面倒になってしまいました。 日々、振り返り、内省をしないというのは、良いことなのか悪いことなのか分かりません。 いや、内省はしたほうがいいだろ派だったんですけども、上記のようにとりあえず日々を生きることで精一杯な人にはこ […]

11月22日 読書感想文 ★★★☆☆ 橋を渡る 吉田修一

ジャケ借り。橋を渡る、ってタイトル、よくないですかみなさん。私は好きです。 橋って「こっち」から「あっち」をつなぐものなんですよね。 「こっち」と「あっち」にはそれぞれ、どんな言葉を入れても良いと思うんですが、そこには「川」という大きな隔たりがあるはずなんです。それをつなぐための「橋」という存在。 私は図書館に行くと、吉田修一のところをチェックする程度に好きです。私は新刊を追うような生活をしていな […]

11月21日 読書感想文 ★★★☆☆ 長い終わりが始まる 山崎ナオコーラ

この本、初見だと思って読んでいたんだけど、読み進めて気づきました。これ読むの2回目だった。 私はこんな風に、少し斜に構えたような(という表現が正しいとは思えない、なんだろう)タイトルが好きで、タイトルと作者だけを見て図書館でジャケ借りをしました。 前も同じような気分で、お、山崎ナオコーラじゃん、ん、なんだこのタイトル、奥行きがあって好きだな、という程度の気分で借りたんだろうなと思う。 さて、このお […]

8月26日 今日のレイソル

今日は柏レイソルの試合。久しぶりにスタジアムで観戦した。いつもの通り、ゴール裏の2階席。子供と一緒に。 最近のレイソルはちょっと調子が上がってきたように感じる。ボールを繋ぐ意識、球際の競り合い。その証拠として、結果がついてきている。勝ってはいないけれど、負けてもいない。攻撃も防御も、なんとなく噛み合ってきたような感覚がある。 現地で見て思うのは、レイソルの選手たちが負けないぞという意識を持っている […]

8月8日 読書感想文 ライ麦畑でつかまえて

久しぶりの読書感想文になります。野崎孝のほう。 会社の同僚に勧められたからです。いいから読め、と。早速図書館で借りてきまして、早速読んでみました。 一言で表すと、ガラスの十代だなぁと思いました。学校を退学になり、実家に戻るまでのロードムービー的なストーリーで、自分の思い通りにならないことばかりで、人生ってつまんないよなぁ、と全般的に考え続けてる主人公の姿が、まざまざと浮かびまくってました。本人の語 […]

6月3日 私のやめることリスト

6月にしては珍しい台風が去り、空気が綺麗になっているような感覚。まだきっぱり晴れておらず、空気自体はひんやりしている。そうだ、風はまだ6月のものだったんだ。台風なんてものが来ていたから、私はまだ季節自体が夏前ですよ、ということを忘れていたんだね。 さっき図書館へ行ってきた。少し古い造りのそれは、本棚が低く設定してあり、とても見やすいのだけれど、逆に一番下の棚はものすごく見づらいんだよね。実際、一番 […]

4月15日

村上春樹が新作を出したというニュースを目にした。彼の文体はだいぶ特徴的。レトリックという言葉が適切だろうか、私みたいな、にわかハルキストにも満たない人間から言っちゃうと怒られてしまいそうだが、物事を表現する時に使う言葉から、彼の個性を感じる。かと言って難しい訳ではなく、すっと頭に入ってくるところこそが、彼のすごいところなのかもしれない。 新作を出した記念に、図書館でまだ読んでなかった作品を借りた。 […]

内向型の生き方戦略 | 中村あやえもん | ★★★☆☆

私は内向的な人間で、だからこそこんな誰も見ていないところで日記を書いているんですけども、こういう系の本を読むと、自分はいったい外向的なのか内向的なのか、分からなくなります。 私の場合、後天的かもしれないですが雑談する場が苦手ではなかったりするので、この本では「雑談が苦手なのは内向的の特徴」みたいに言い切っているので、そういうのを読んでしまうといったいどっちなんだい、と思ってしまいます。 そうなると […]

リトル・バイ・リトル | 島本理生 | ★★★★☆

島本さんの作品を読むのは3話目です。ファーストラブ、ナラタージュに続いて今作が3つ目。 あらすじ 母子家庭で暮らす若い女性の視点。母と、異父姉妹の妹と3人暮らし。習字教室に通い、ティッシュ配りや看板持ちのバイトをしていて、ひょんなことから知り合ったキックボクサーとの淡い恋を体験。彼のお姉さんがなかなか個性的。 (私視点の)島本理生さんの作風 島本さんの表現で私が面白いと感じる点がいくつかありますが […]