8/15 お盆が終わる

外資系の会社に勤めているせいというのもあってお盆に決まって休みというわけではない私は、今年は実家に帰らずに仕事をしています。
これまでも何回かあって、その度に少しだけご先祖様に申し訳ない気持ちがありつつも、しょうがない自分の生活を守るためだと割り切って、仕事を優先している日常を考えると、別にご先祖様を蔑ろにするつもりはないんだけれど、なんとなく心に小さなしこりができるのを感じます。

というのも、私は関東のどちらかというと田舎で育ち、お盆や正月、お彼岸などはお墓参りをしたり、なんやかんやで線香をあげる機会が多くあったものです。
そんな環境で育ったから、ご先祖様に対する尊敬というか、畏怖する気持ちというか、そんなものが心の片隅にいつも眠っていて。
ご先祖様と言っても私にとってのそれは私の祖父、祖母くらいなもので、それより上の世代については、正直なところ遺影を見るくらいであまり記憶にありません。同じ空気を吸った時期もあったんだろうけどね。

私が、その祖父、祖母からもらったものは一体なんだったんだろうか。
どこかのブログか本で、祖父、祖母と一緒に暮らすと優しくなれるというのを目にしたことがあります。
それはだんだんと老いていき、今までできていたものができなくなってくる人間という存在を見つめ、一緒に過ごし、彼らができないことは代わりにやってあげるとか、なんらかのサポートをするような行動が自然と生まれてくるからなように思います。
それだけではなく、彼ら自身も優しかったということもあり、彼らのアイデンティティみたいなものを私も受け継いでいる、ということもあるかもしれません。

私はそれを絶やすことなく、かといってそれに固執するわけでもなく、私は私なりに軽やかに生きていければいいんだろうな。
近いうちに実家へ線香をあげに行くというのも良いのかもしれんね。