6月24日 前を向いて生きよ

前を向いて生きよ。
前を向いて生きていれば、生きてさえいれば、いつか暖かな陽射しに包まれるはずだから。
誰かが死ぬ前に語ったというその言葉は、私がうまくいかなくて落ち込んでいる時に必ず、励ましの言葉として頭の中に浮かび上がってくるのだった。

光。
私には眩しすぎる光でも、その光自体を見るのではなく、光が照らしてくれる足元を見ることで、ゆっくりでも前に進むことができているのだ。

少し、後ろが気になったりもする。
だけどそれは私の思い過ごしで、私のすぐ後ろを誰かが着けているような気がするだけなのだ。
だいいち、私のことなんて、誰も気にかけてはいないはずだから。
そこまで、私は目立ってはいないのだから。

高校生活が少しずつ終わっていく。
みんな、同じクラスという箱に詰められた私たちは、それぞれの未来を信じて、前を向いて生きていく。
私は高校生活でいったい、何を学んだのだろう。
何かを学ぶことなんて、気にしなくても良いんだ、どうせ。
どうせ、数日経ってから忘れていくようなことばかりだから。
だけど、と思う。
だけど、私は、どこからか照らしてくれる光を信じて、足元を見ながら、生きていく。