良き相談相手は、相談したいタイミングと内容をちゃんと考えから選びたい

人は悩む。
何に対して悩むのか。
自分の思い通りにならないことに対して、悩む。

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相談するタイミング

以前、「悩む」と「考える」は違う、と言った主旨のブログを書いたことがある。
私の考えをざっくり書くと以下のような感じ。

  • 悩む : その場で立ち止まる。自分の気持ちを確認する。前に進む前の、充電する機会
  • 考える : 前に進もうとする。今考えている課題を解決するための方法が分かっていて、それを実行しようとする。

人が他人に相談したいと思うのは、前者の機会が多いように思う。
後者はすでに自分が何をなすべきか分かっていて、それを実行する時には、他社の声を必要としないからだ。

冒頭に書いた通り、悩む内容の根本は、「自分の思い通りにならないこと」が多い。
生き方、対人関係など、自分の考えることに対して現実は、だいたいにおいて大きく外れる。それに対して「自分の思い通りではない!」と憤慨するばかりでは、世の中が生きづらくてしょうがない。
だから、そこで、自分の考えを改め、現実に対して折り合いをつけていく。そこで、自分の考えを改めるタイミングで、誰かに相談するという機会が生まれる。

良き相談相手ってどんな人だろう

最良の相談相手とは、自分のことを100%理解してくれる人である。
しかし、残念ながら、自分を100%理解してくれている他人というのは存在しない。
親や兄弟など、自分の個性を十分に理解してくれる人たちですら、自分の望むような相談相手になってくれない。
相手には相手の都合や、考え方があるからだ。
彼らが自分に寄り添ってくれる保証なんて無いのだ。

カウンセラーという選択肢もあるかもしれない。
だけどカウンセラーに会いに行くにはそういう施設を探し、予約をし、お金を用意する必要があるのだ。これはなかなかハードルが高い。
かかりつけのようなカウンセラーがいるのであれば良いけれど、そもそも、悩みを持つ人がそんな人を持っているとは言い難い。

ここで、哲学の本などを読むと、「自分自身」と書いてあることがある。相談相手が自分。
言いたいことは分かる気がする。
自分は上述した、自分のことを100%理解してくれる人間だから、きっと最良なのだ。だけど私は、これは難しい気がしている。
なぜなら、自分の考えという枠を超えることができないから。
自分の考えに固執してしまうから。
他の人に相談すると、他の人の考えを聞くことができるから、自分という枠を超えた考えを手に入れられる可能性が高いのだ。

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話を聞いてもらいたいのか?選択肢を増やして欲しいのか?

視点を変え、相談する内容について考えてみたい。

他人に相談する時は、上述の通り、悩んでいる時だ。
その悩みの深さ、広さ、進捗に応じて、人に相談する内容が変わる。

冒頭の頃は、悩みがモヤモヤとしている。
だから、その悩みの本質は何か、整理をする必要がある。
そのため、最初は「話を聞いてくれる人」が必要だ。
その人に話を聞いてもらううちに、自然と自分の中で課題が整理されてくる。他人に話をする場合、順序立てて話をしていく必要がある。
だから、自分の中である程度の整理が必要なのだ。

そしてその悩みが後半になるにつれ、だんだん自分の考えが浮き彫りになってくる。
そのタイミングで人に相談する場合は、自分の考えに同意して欲しいのか、違う選択肢を提示して欲しい場合が多い。
ある程度自分の考えが他人から見ても真っ当な場合は、背中を押して欲しい場合が多いだろう。
自分の考えが真っ当かどうか、一般的に見て適切かどうか、他人に相談することで見える場合がある。

そこで選択肢がある程度はっきりすれば、悩むフェーズは終わりで、次は考えるフェーズに入る。

私はこの世界を勉強した人間ではないので、これは民間療法みたいな枠を超えることはないだろう。
だけど私が多く悩んできた中で、このようなやり方があるような気がしている

私はこれからもたくさん悩むだろう。
本当は、上述したように「自分自身」を相談相手として築き上げることが大切なような気がしている。
相談する手間を省けるし、自分を知る良い機会に違いないからだ。
だけどそれには自分の考えを柔軟に持っておかないといけない。
広い考えを、きちんと身に着けることができるよう、日々鍛錬が必要と思う。