内向的だって悪くないだろ

相変わらずHSPとか内向的とかって記事があると読んでしまう。

それ自体は悪いことではないのに(って言ってる時点で劣等感があるのが分かる)、つい、自分を肯定したいという気持ちが静かに眼を覚ます。
そもそもそんな気持ちを劣等感として持っていたのは、いつからだろう。なぜだろう。それ自体、良いとか悪いとか、そういう次元の話ではないのに。

子供の頃、物静かな自分は周りからシャイな人間だと思われていた。
それがあまり良いことではないように思ったのは、クラスの人気者たちは明るくて活発、はきはき話す人が多く、それに引け目を感じていた。
自分もそっち側になりたいと感じ、そして自分がもともと持っていた個性を殺し、明るく振舞うようになった。やがて、明るく振舞う方は、自分の個性として位置づけられるようになる。
多分、他人から承認されたかったのだ。

自分がもともと持っていた個性はどうなってしまったのか。
そいつは静かに、自分の中に眠っていた。
基本的にそいつはいつも眠っているが、時折、そっと目を覚ました。
自分はそいつが起きたことに気づくと、そいつにそっと寄り添い、寄り添うことで自分がなんとなく温かな気持ちになることを認識した。

本当は、そいつのことを忘れたくなかったのだ。
忘れるべきではなかったのだ。
大好きだったのだ。

やがて、そいつは、ついに自分のものとして認められるようになる。
今まで、卑下され続けてきたそいつは、市民権を得ると、自分に寄り添うべき個性として、存在感を現す。
私は、両面の個性を認めることになる。

外向的なものと、内向的なもの。
そのどちらも自分の個性なのだ。

どちらも、私が愛すべきものなのだ。