なにも変わらない

2021年になった。
人類が作った暦という意味での、ただの区切り。

ただぼんやりと日常を過ごしていた生き物たちは、その、日常に意味を持たせようと思い、カレンダーを作った。
当初は懐疑的だったはずだ。
そんなん、なんの意味があるの?と思ったはず。
そりゃそうだ、カレンダーを作る目的がぼんやりとしていたはずだから。

だけど、その小さな積み重ねはやがて大きな意味を成すことになる。
カレンダーは、年の区切りというものに明確な意味を持たせた。

とは言え、いろんな国がある中で、年の区切りに対して祝福する場合と、ただの祝日として過ごす場合があるようで。
いくつかの国では、1月1日は祝日として扱うけど、それ以外、例えば12月31日とか1月2日はただの平日だ。
そりゃそうだ、別に、年が跨いだだけで、それ以外の意味なんてないのだから。

とは言え、人間はそうやって時間を経過していくことでいろいろな思いを馳せる。
自分が生きてきた証として、年齢というものがある。
木と同じように、年輪みたいなものを持つことで、自分が今どの立ち位置にいるかを、客観的に見ようとしている。
なんの意味もないはずの、ただ地球が一周するだけの、日付の跨ぎに。